事業を始めるなら、まず広告費を使うべきです。

 

売りたいなら、まず広告を出さなければなりません。

もっと売りたいなら、もっと広告を出せばいいのです。検索広告でも、インフルエンサーを活用した広告でも、まず広告から始める必要があります。広告費を出せない状況なら、起業してはいけません。この点については疑う余地がありません。

広告費を捻出するのはCEOの仕事です。

会社の賃料、運営費、従業員の給与が最優先事項です。その次に広告費が来るべきです。しかし、小さな会社では広告を出す前に、社長が生活費を取ってしまうため、会社が成長しません。

もちろん社長も生計を立てる必要はありますが、それすらままならないなら、事業をすべきではありません。小さな会社が成長するためには、何とかして広告費を捻出する必要があります。銀行から借金してでも広告費を使わなければなりません。それができないなら、事業をすべきではありません。

広告費を使えなければ、いずれにせよ失敗します。

小さな会社が、余ったお金で広告費を賄おうとするのは間違いです。

広告費すら準備できない状態で会社を作るのは本末転倒です。だから多くの起業が失敗するのです。

多くの製造業の経営者は、自宅を担保にして借金をし、優れた商品を開発しますが、いざ広告やマーケティング費用にはお金を使いません。いや、使えないのです。実際に事業をしてみると、広告やマーケティングの割合の方がはるかに大きいことが分かります。どんなに優れた商品でも、広告しなければ売れません。

マーケティング費用も用意せずに起業するのは、マーケティング費用もなしに優れた商品を作るのと同じです。それはバランスが取れていません。もちろん、非常に特殊なケースは別ですが、大半の商売や事業では広報とマーケティングが非常に重要です。広報とマーケティングにもっとお金を使うべきです。

小規模な起業家が借金をせずに商売をするのは、ほぼ不可能です。借金をせずに起業できる人は、小規模な事業を選ばないでしょう。資金不足で小規模事業を始めたにもかかわらず、事業を拡大するには広告費を使えと言われるのは矛盾しているように感じるかもしれません。だからこそ事業は難しいのです。

国内事業であれ、越境ECであれ同じです。事業をするなら、借金してでも広告を最初に出すべきです。そうできなければ会社を大きくすることはできません。小さな会社は成長しなければ失敗します。

ティクーンはそれでも他社より広告費を多く使ってきました。

初年度には月36万円を使い、9年目の2016年には月878万円を使いました。2019年頃には月1,500万円以上を使いました。これも純粋な広告費のみで、広告担当者の人件費まで含めるとさらに多くの費用を投じています。

今振り返ると、初期の1年間で月35万円を使っただけでは「事業をしない」というようなものでした。当時はCEOが資金を調達する能力に欠けていました。それは事業をするべきではない条件でした。それでも商品がよく売れたことで何とか存続でき、資金を作り広告費を増やしていったおかげで、ティクンは「千万ドル輸出の塔」を受賞し、年間23億円以上を売り上げることができました。

それでもこの規模に留まっているのは、やはりCEOがさらに広告を出せなかったからです。企業を成長させるには投資が必要です。

広告費はほとんどの場合、お金がなくて支出できませんが、お金があっても支出するのがとても難しいです。

大半の小企業は広告費を捻出する余裕がありません。そのため、小さな商売で終わり、失敗します。

しかし、多くの人はお金があっても広告費を使うのを惜しみます。これこそがCEOの器の差です。

商品に自信があるなら、借金してでも広告を出すべきです。そうすれば会社を成長させることができます。

借金して広告するのは愚かだという人は、事業を知らない人です。初期の小企業で広告費を優先的に使えるほど余裕のあるCEOはいません。そのような困難な状況で広告を出せる人こそが真の事業家です。このような人は非常に稀です。そのため成功する事業家は少ないのです。

需要があり、競争力があれば、広告を出せば売れます。

これを信じ、どうにかして広告費を最初に使う人が真の事業家です。大半の人はこれができません。これを実現するには大胆さが必要です。しかし、このように大胆であることは、ある意味で正気ではないとも言えます。

それほど事業は難しいのです。

事業をするなら、このようにすべきです。

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